こんにちは。Windows Platform サポート チームの樋口です。
今回は本来 Windows 10 Enterprise や Windows 10 Education でしか適用されないはずである一部のグループ ポリシーが、Windows 10 Professional のビルド 1511 (TH2) 以前では誤って適用されてしまうことがあるという問題についてお伝えいたします。
本来であれば Windows 10 Professional では適用されるべきではないグループ ポリシーであるため、Windows 10 Professional のビルド 1607 (RS1) 以降では適用されないように動作変更されていますが、これによって今まで適用できていたポリシーが適用できなくなってしまったというお問い合わせをお客様からいただいております。
ここでは Windows 10 Professional RS1 以降では適用されないように動作変更されていることが、弊社サポート部門でも実際に確認できているグループ ポリシーをご紹介させていただきます。
ご利用の Windows 10 を RS1 にアップグレードいただける際には、必要に応じてご留意いただければ幸いです。
問題の内容
例えば、下記の [Microsoft コンシューマー エクスペリエンスを無効にする] というグループ ポリシーの説明文を見ると、Enterprise Edition と Education Edition でのみ適用されるグループ ポリシーであると記載されています。
しかしながら、Windows 10 Professional TH2 以前では、当該ポリシーを適用しようとすると、本来では適用されるべきではないにも関わらず、実際には適用されてしまうという問題があります。
そのため、Windows 10 Professional RS1 以降では、当該ポリシーを適用しようとしたとしても、ポリシーの説明文どおりに実際には適用されないように動作変更が実施されております。
例)
パス: [コンピューターの構成] - [管理用テンプレート] - [Windows コンポーネント] - [クラウド コンテンツ]
ポリシー名: [Microsoft コンシューマー エクスペリエンスを無効にする]
当該ポリシーの説明文)
このポリシー設定では、コンシューマーがデバイスと Microsoft アカウントを最大限に活用するためのエクスペリエンスが無効になります。
このポリシー設定を有効にした場合は、個人用に設定された Microsoft からのおすすめ情報と、Microsoft アカウントに関する通知が表示されなくなります。
このポリシー設定を無効にした場合または構成しなかった場合は、Microsoft からのおすすめ情報と、Microsoft アカウントに関する通知がユーザーに表示されることがあります。
注意: この設定は、Enterprise SKU と Education SKU にのみ適用されます。
Windows 10 Professional RS1 以降で適用されなくなっているポリシー
前述の [Microsoft コンシューマー エクスペリエンスを無効にする] 以外にも、下記のグループ ポリシーが Windows 10 Professional RS1 以降で適用されないように動作変更されていることを、弊社サポート部門にて実際に確認が取れております。
パス: [コンピューターの構成] - [管理用テンプレート] - [コントロール パネル] - [個人用設定]
ポリシー名: [特定の既定のロック画面とログオン イメージを強制する]
パス: [コンピューターの構成] - [管理用テンプレート] - [コントロール パネル] - [個人用設定]
ポリシー名: [ロック画面を表示しない]
今後も上記のポリシー以外でも適用されないように動作変更されたものの確認が取れましたら、このブログで随時更新していきますので、ご確認ください。